広島大学病院 形成外科・
国際リンパ浮腫治療センター

研修医の方へ

随時、研修医の先生の見学・入局を募集しております。
までメールをお願いいたします。

2018年に専門医機構により形成外科は基本19診療領域の一つと定められました。これを機に,形成外科として独立した専攻医の募集を行い,教育・研修を開始しています。形成外科専門医を取得するためには,形成外科の研修プログラムに参加する必要があり,整形外科や皮膚科,外科経由ではこれを取得することは出来ません。
私たちはこれからの広島で形成外科診療を担う人材を求めています。
今,私たちの仲間になったみなさんは,今後の広島県内の各地において形成外科診療におけるパイオニアとなることが期待され,私たちはそのつもりでみなさんを教育します。
広島の形成外科診療は普及途上であり,全国的にもまだまだ遅れています。
一緒に広島の形成外科を作り上げていきましょう!
さらには近い将来,広島から世界に羽ばたくような形成外科医が生まれることを祈念しています。

広島大学病院 医科領域臨床教育センター

ふるさとドクターネット広島

日本形成外科学会

広島大学病院形成外科で実際に研修した先生の感想

卒後4年目女性医師 形成外科専攻医/大学院生

 私が最初に形成外科に興味を持ったきっかけは学生時代の実習で、乳房再建の手術でした。失ったからだの一部を新たに“作る”という分野が存在することに大きな衝撃を受け、その繊細かつダイナミックな手技に学生ながら魅了されました。大学卒業後は市中病院に就職し、研修医として様々な科をローテしましたが、最初に受けた強い印象を忘れられず、母校である広島大学病院の形成外科に入局しました。

 形成外科で扱う疾患は幅広く、頭から足先まであらゆる部位が手術対象となります。命に関わる疾患を扱うことは稀ですが、手の施しようがないと思われるような創傷に対しても、様々な手法や医療資源を駆使し、地道に向き合っていく面白さがあります。定型的な術式がベースにあることはもちろんですが、既存の手法を組み合わせて創意工夫をこらし、自由な発想で手術を進めることも多々あります。正解が必ずしも一つとは限らないことが、形成外科の難しさでもあり最大の魅力でもあります。患者さんにとって何が最善か自問自答する毎日ですが、新鮮な気持ちでやりがいのある日々を送っています。

 当医局はまだ設立して10年ということもあり決して規模が大きいとは言えませんが、その分、科内で密に連携し様々な工夫を行っています。私のような若手医師も主治医として執刀をさせていただけるチャンスがあり、術前のデザインから術後管理に至るまで、早く一人前になれるように上司からはきめ細やかなご指導を日々頂戴しています。専門医取得に必要なスキルはもちろんのこと、学会発表や論文執筆などの機会も多く与えられ、レジデントとして充実した生活を送ることができます。また、関連病院とのつながりも強く、週に一度は大学病院外の医局員も招いたWEB抄読会を開催し、最新の知見の共有や情報交換などを行っています。キャリアについても自由度が高く、国内留学や大学院進学など、個々の将来設計に応じて様々な選択肢を得ることができます。形成外科はサブスペシャリティも豊富であり、当科は女性が約半数を占めますが、それぞれが私生活とも上手にバランスをとって活躍しています。乳房再建など女性ならではの視点が強みになる場面も多く、女医としても非常にやりがいを感じる分野だと思います。
 形成外科に興味がある方、外科系で迷っている方は、ぜひ一度見学にいらしてください。

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卒後5年目女性医師 形成外科専攻医

 私は地方国立大学を卒業後、元々広島で生まれ育ったことから広島での研修を希望しました。また入局前に市中病院と大学病院の両方を経験したいと思い、たすきがけ研修コースを選択しました。

 そうして市中病院で研修していた研修医1年目の時、偶然に形成外科の手術に参加させて頂くこととなり、それを切っ掛けに形成外科について知ることとなりました。私は学生の頃から漠然と手術に興味を持ってはいましたが、どこの科に進むかは決めておらず、形成外科の手術を見たのも研修医1年目の時が初めてでした。学生時代は形成外科という分野について知る機会がほとんど無く、その市中病院の形成外科の先生から形成外科ではどんな手術をしているのか、どんな疾患を対象にしているのかということから丁寧に教えて頂きました。この時に体表面の広い範囲を対象とする形成外科に興味を持ち、広島大学形成外科に入局致しました。

 入局後は大学病院で形成外科医として多くの手術に参加し、糸結びや縫合がしっかり出来るように経験しました。また術前の問診を通して患者さんが手術にどんな期待をしているのかを聞き取り、より満足度が高い手術について考えました。形成外科は幅広い手術が特徴で、癌切除後や外傷後の再建術、先天性疾患や褥瘡、さらに美容手術なども対象としています。また再建術にしてもどの程度まで再建する必要があるのか、再建する材料はどこから採取するのか、患者さんはどんな再建術を希望しているのかなど個々の患者さんで対応が異なり、オーダーメイドの手術が基本となります。患者さん一人一人の手術に対する期待を大事にして、可能な限りその期待に沿う手術方法を考えることはとても楽しくやりがいのある事です。私は卒後5年目から市中病院に移り、大学病院とはまた違う環境で専攻医として研修を行っています。今後は専門医試験に向けて勉強を重ねながら、より患者さんの期待に沿える手術が行えるよう経験を積んでいきたいと思っています。

 また当科では専門医の取得や、論文の作成について経験のある先生が熱心に指導して下さるのでしっかりと自分の予定について考える事ができます。入局してすぐの頃でも臨床業務に忙殺されることなく、医局員が学会発表や論文作成などへ積極的になれるよう環境作りが進められています。私も卒後4年目の頃に入念な指導のもと論文を書くことができ、全国学会での発表の機会を得ました。形成外科は個々の患者さんの特徴が大きく異なる事から症例発表のチャンスが多く、早い内から自分の考えを公の場で発表してコメントを貰う機会があります。

 形成外科はまだ広く知られてはいませんが、体表面における幅広い疾患を対象としており今後より必要とされる可能性が高い分野です。また体力や筋力が必要な手術ばかりではないため、外科に興味がある女医の方々も強い戦力になる科でもあります。
 多彩な疾患や術式に興味がある皆さんは是非一度当科で研修してみて下さい。いつでもお待ちしています。

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卒後6年目男性医師 形成外科専攻医/大学院生

 研修医の先生方、はじめまして。
このページをご覧になっているということは、何かしら形成外科に興味のある先生かと思います。
形成外科の魅力については、このホームページでもお伝えしているとおり様々です。私の思う形成外科の魅力は、3つあります。

 まず、体表を中心に頭から足の爪まで、治療の範囲内にあることです。外来には老若男女問わず、悩みを抱えた患者さんがいらっしゃいます。
 次に、形態(見た目)と機能(働き)の両方を満たす事で患者さん自身の人生を豊かにできることです。疾患により失われたボディイメージを再建し、感謝されることが多々あります。
 最後に、手術手技が繊細なものからドラスティックな操作まで、バリエーションに富むことです。血管や神経の縫合・赤ちゃんの皮膚縫合など細やかな手術もありながら、筋皮弁(皮膚・皮下組織・筋肉を一体とした移植組織)を大きく動かして欠損を埋める操作もあります。

 形成外科の魅力は尽きることがありません。
 しかし、形成外科に面白みを感じることと、実際に入局するかどうかは別問題かと思います。
 私も当初、皆さんと同じ気持ちでした。広島大学病院 形成外科で学んでみたい気持ちと同時に、果たして自分でもやっていけるのだろうか?という不安がありました。

 大学卒業後、地元に帰ってきたものの、広島大学病院 形成外科がどんな雰囲気なのか、医局にはどんな先生方がいるのか、どんな手術をしているのか知る機会は特にありませんでした。毎日の研修が楽しくて、いざ専攻科目を選択する際には色々と見学に出かけました。

少しでもイメージしていただけるよう、私の1週間の大まかなスケジュールをお示しします。

 他科と共同して行う手術が多いことがお分かりかと思います。形成外科単科での手術は月曜日に行っておりますが、複数科合同での手術が多いです。研修で様々な科を勉強されたかと思いますが、その知識や経験は形成外科を専攻するうえでも十分生かせます。

 外勤もあり(ホームページの関連施設をご参照ください)、外勤先でも各先生方のご指導をいただく機会は数多くあります。木曜日の午後には研究とありますが、現在私は大学院生として研究の行い方を学んでいる立場でもあります。他科の先生方より丁寧なご指導を頂きながら、楽しく進めております。

 もし見学にいらっしゃることがありましたら、より具体的なお話もできるかと思います。研修医の先生方は、それぞれの科で「この科も面白いな、この科も楽しそうだな」と感じていることだと思います。厚生労働省により定められた19診療科はそれぞれ、人生をかけて体得し得るかどうか分からないくらい深く面白みがあるかと思います。究極的にいえば、どの科を専攻しても正解です。 この科を専攻したから正解、あるいは不正解だった、なんてことはないはずです。医師免許証を手にして医業が成せるだけで、十分に社会的価値はあるかと思います。ご家庭の事情等で医療現場を離れることがあっても、先生がこの世に存在するだけで、社会に何らかの影響力をもたらして世の為人の為に十分貢献しているはずです。

 そんな社会貢献のカタマリのような先生に、ぜひ広島大学病院 形成外科で活躍して欲しいと心から思います。
ブルーオーシャンだから志す・レッドオーシャンだから辞めておこうといった目先のケチな市場原理とは関係なく、先生のパッション次第で頼りない櫂の小舟でも目の前の大海原へ漕ぎ出すことは如何様にも可能です。

 ぜひ、不安を胸にしながらも広島大学病院 形成外科の扉を叩いて下さい。先生と一緒に広島大学病院 形成外科で活躍できる日を楽しみにしております。

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卒後18年目女性医師 総合病院形成外科部長,形成外科指導医・専門医,医学博士

①形成外科を志した理由

 私は幼少のころから工作や手芸が大好きで、NHKの手仕事日本という渋い番組を食い入るように観るような子供でした。中学・高等学校時代でも副教科の方が断然成績は良く、主教科の方は努力でクリアーしていた感じです。そんな私が医学科に入学し5年間過ごした後、進路を決める時に一番に感じたことは勉強じゃあ勝負できないな、いうことでした。自分が他よりも優っていることは手先の器用さだろうと。そんな背景から形成外科に進路を決めました。

②実際に入って感じたこと

 手先の器用さから形成外科医を志しましたが、それに加えて必要なことは数学的な学習だと思いました。2次元、3次元的に変形した組織を修復するのは、さまざま皮弁のデザイン(=方程式)を頭に入れ、それを有効的に使っていくことに通じます。むしろ後者の方が重要で、手先の器用さは手術をする際のパフォーマンス的な面が大きく、いい成績に繋げられればどちらでもいいことのように今は感じています。

③これまでの自分のキャリアと今後の希望

 10年近く大学病院で勤務し、形成外科専門医、医学博士を取得した後、新たに開設していただいた市中病院に赴任しました。一人での勤務は不安も大きかったですが、自分の治療に責任をもち自身の裁量で物事を決めていくのは、大きな成長につながったと思っています。今は一児の母となり、家庭では晩酌しながら夕飯
をつくる不良妻ではありますが、私生活でも幸せな生活を送っています。これからは勤務先のある広島県西部地区において、形成外科の知名度を高め、開業医や家庭で診られる創傷処置の底上げを図りたいと思っています。

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「広島と形成外科」について考える

 形成外科は,診療科では新しい方です。それでも形成外科学会が設立して60年を越えました。全国的にはかなり普及はしてきたのですが・・・・他の診療科に比べると,まだまだ地域格差が残っています。
 一般的に,都会に多く,田舎に少ない印象がありますが,必ずしもそれは当てはまらないようです。
 政府統計の2018年のデータから,専門家別・都道府県別の医師数を見ることが出来ます。

人口10万人当たりの医師総数の全国平均は,258.8人。ちなみに広島県は270.1人と平均を上回っています。
 一方,形成外科専門医数について見てみると,広島はかなり残念な結果です・・・。
 岡山県・徳島県・高知県・香川県の半分以下で,四国4県・山陰2県よりも下回っています(表1)。さらに,広島市は中四国地方を代表する都市のはずですが,全国的には指定都市で形成外科専門医が少ないのは少数派ですね・・・・隣に大都市があるわけでもなく(表2)。

 逆に考えると,「未開の地・広島」は今後まだまだ形成外科が発展する余地があるということかもしれません(!?)。ここは一つ,前向きにとらえ,頑張って参りましょう!

表1 表2

新コーナー:
「あなたもきっと形成外科に向いている!」

 「私は不器用だから,きっとダメ」「すごいセンスがいるんじゃないの?」「細かいのはムリムリ」「あんまり長い時間,手術はしたくないなあ」と心配しているそこのあなた!
 一口に形成外科と言っても,色々な領域があり,様々な人間が集まっています。
 是非一度,あなたの適性を見てみませんか!?きっと活躍できる分野が見つかるはず・・・・!

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